2016年3月13日日曜日

覚悟はあるか

昨年11月より短期決戦で臨んだ日本山岳ガイド協会・登山ガイド資格の取得。

延べ日数8日間の試験・検定・講習を本日ようやく終了しました。

事前の健康診断や移動など含めると多大な時間と冗談では突っ込めないほどの対価を払い

ようやく一区切りを迎えました。順当に行けば(たぶん大丈夫)5月には資格が付与されます。

何のためにこんな資格を取得するのか。

僕たち自然相手のガイド業務には”国家資格”はありません。

そのため多くの既存ガイド団体は自主的な規範の下、任意に民間資格を取得し信用を担保しています。

例えば僕の場合は、日赤救急法RESCUE3WMAJなどの資格を有しています。

こうやって資格を取ることは”お客様”に安心感を与える”ための技術や知識を習得することであり、

資格を有する事は”お客様を安全に案内する”ことを保証するためのガイドラインを最低限満たしていることのようなもの。

立ち返って、数ある民間資格の中で何故今、日本山岳ガイド協会のガイド資格を取得するのか。

そこには将来的にこの資格が国家資格になる計画があるという事実が明らかとなったためです。

自然のガイドを志す者にとってこれは大きなチャンスであり同時に”脅威”になりえるもの。

その理由をここで細かく説明はしないけど、いわば資格を有する事は諸刃の剣である。

今回最後の義務講習科目であった危急時対応講習の際、教鞭をとって頂いた山本一夫氏

氏はこの業界においての、レジェンド、いわゆる”偉人”だ。

そんな彼の生き様や哲学に触れる事が出来た講義や情報交換会(?)の中での彼の言葉がいくつも胸に刺さった。

その中でも最も胸を貫き魂を揺さぶる一言が・・・。


「覚悟はあるか」


彼の生き様を知った後、この言葉の重さを知った後にかけられたこの一言、強烈でした。

いままでの僕の覚悟の如何に生ぬるいこと。ガイドとしての責任。これはあまりに重く、辛く、耐え難い苦しみをもはらむ、そんな責務。

僕の選んだ道はそんな道なのだ。そう再認識させられる、目の覚めるような一撃でした。

何度もその言葉を反芻し自分のいままでを顧み、この先をを考える。

決して悲観はしないまでも楽観はできない現実・事実がそこにある。

迷いはないかといえば嘘だ。けれど進むしかない。

そう再決心する今夜。今一度問う、覚悟はあるのか?


その先に何が待ち受けるか。覚悟して進め。


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